なんだこの日記タイトル。

本田氏著年末刊行ラッシュの中唯一店頭買いで先に入手。読了。
…あとがきで本田氏が書いているように、タイトルに反して作中では生徒会というものが今のところ出てきておりません。基本的に丸々一冊分使ったプロローグとも言えるかと。
内容は、良くも悪くもラノベや恋愛シミュの基本に忠実でした。それ以上の領域に踏み込もうとしている感じはあるものの、まだいまいちパンチ力不足というところでしょうか。このへんはプロローグなので仕方なしと見て次回作以降に期待です。
ただしいつもの本田節は健在。そのものが世界観にもろに影響を与えていますので、これまた喪男受けが非常によろしいのではないかと。まあ俺もこの手のラノベでDQNや馬鹿女なんぞが読んで書いたあからさまに想像力を欠いた批評はあって欲しくないんですがね。

この話では主に喪男論的世界観を元に「なぜかモテモテな冴えない主人公」の説明がつくようになっています。ギャルゲやェロゲをみているとそういう疑問はしょっちゅう浮かぶらしいですが、案外見る人の視点がズレているために起きているのかも知れません。だったら別にこれだけが説明になっているわけではないのでは…あー、なんにしても比較的分かりやすい方かも知れません。

個別にキャラを見ていきましょうか。
基本的に円卓の騎士を元ネタとしたメンツなのですが、俺はその知識が無いので関連とかは勘弁。
主人公・紅龍亜砂(こうりゅうあさ)はクラスの不良にパシリ扱いされている冴えない高校生、よくある主人公像ですがこれこそこの手のラノベに必要な主人公なわけで。根底的な部分が作者である本田氏とかぶってます。やっぱり本命の女の子に対してだけ特にニブチンですが、そうでないとお話が組みあがらない。
メインヒロイン・子猫遊鞠(ねこみやまり)…主人公以上にすごい名前ですが、どちらも設定があるのがプロのお仕事(そうか?)。こちらも典型的ちょっとお嬢様ツンデレ暴走型ヒロイン、正直個人的にはあまり好きなキャラではないです。苦手じゃあ。メインということで、亜砂と昔なにかあったようで。終盤少し亜砂への接し方が変わりますが、今後どこまで変わっていけるかなあ。
亜砂の姉・紅龍モーガン…ほとんど出番が無いにも関わらず、異世界ヒロインを押しのけて主要登場人物に記載されている謎の人。スレイヤーズで言う故郷の姉ちゃん。そこまで全く出番が無いわけでは無いのですが…トラブルメーカーかつ、やばそうな実力を持ってそうです。このお話の事件の主犯。
ガーウェイン…闘士タイプのボーイッシュきょにうオレっ娘。若干男嫌いのケがあるらしく、百合んな状況はこの娘が一番ありそう…自慢の胸をどっかの艦長みたく「魔乳」と自称してますが、特有の世界観だからこそできてるといったところでしょうかね。いい世界なのやら? ところで某シーンでカレーで乾杯しているような描写があるのですが…スイカ頭のあの漫画家さんを思い出します。
トリスタン…弓士タイプのネガティブボクっ娘片目隠し双子の片割れ。これまたどっかの先生みたく常に絶望してて考え方も基本的にダウナーなのですが、旧知の仲っぽいガーウェインとの友情は厚いようです。さほど感情のこもっていない山根茜(アスおとの忍者さん)みたいで、彼女で書けなかったネガティブ系ギャグ担当みたいな感じです。
イゾルテ…呪術師タイプのタカビーお嬢様片目隠し双子の片割れ。双子のはずなのに外見以外はあまりトリスタンとの共通点は無い模様。同じお嬢様タイプの鞠とはしょっちゅう衝突し、いきなりペット扱いで紹介された亜砂への視線は最悪…あぁぁ必要悪な娘よ。
ラーンスロット…聖眼持ちの異世界一の美人騎士。普段は騎士らしいふるまいを忘れないが…?一番好きかもです。
グィネヴィア…実年齢はとんでもなく高い妹型ロリお姫様。お子様らしく適応力が異様に高い…ラーンスロットと並びネタバレ度の高い存在なので少なめで。正直、俺的には微妙。
インスマウスの大群…本田節の体現者、悪の方向へフォースを発達させてしまった者達…同情を禁じえません。はい。
ローマの男衆…メインのストーリーなど知らずにウホッなコトになってる連中。公衆トイレだらけか、ローマは(違)。

今後は現代異世界ひっくるめていろんな女の子たちに囲まれながらも、なんだかんだで鞠と一緒に身も心も強くなっていく亜砂くん、という感じの展開になるんでしょうかね。これにどのくらい世界観が絡んでくるのか見ものです。

ISBN:4086303345 文庫 本田 透 集英社 ¥580

コメント

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ヴァルハート
2006年12月29日20:46

グィネヴィアはロリなんすか…
ていうか円卓物語に沿ってストーリーを進めるなら、
そのアーサーらしき主人公はグィネヴィアとけっこn

ガウェインとかランスロットは有名ですよー
騎士といえば、みたいな。

堂木霞二
堂木霞二
2006年12月31日23:19

ネタバレになりますが、グィネヴィアは眠り姫状態で目覚めた途端亜砂を「おにいちゃん」と呼んだ挙句未来のだんな様とか言い出してます。うらやま…ゲフンゲフン
んでガーウェインが残るのか、というと多分、無い(笑)。
今読んでる「喪男の哲学史」(注・著者同一)の注釈にちょっと解説が書かれてましたね、「アーサー王の死」。ですので著者は分かっていますでしょうが、著者が著者なので原作に沿いすぎることは無いかとー。

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