はるけき時と空の彼方を(3)
2005年6月15日 ニ次創作・CW ライルが彼らの元を離れてから数世紀が経つが、時は未だ西暦を数えぬ時代であった。もっとも数え始めのその頃こそが、彼らの戦いが始まる時期であるのだが…
彼はギリシャは西、砂漠の中にアトランティスの生き残りで形成されているという集落に向けて一路大西洋を東に向かって飛んだ。
何でも一部の文化を継承しており、建物にもそれらの痕跡が見られるようだ。
そして今、その集落エルカシアに小さな一団が着こうとしている。
その一団の頭こそが、ライルの感じた戦士となる魂の生まれ変わった姿だということだ。
人の形を取り直し、砂漠越えの荷物を背負ってひょこひょこと村に入っていく彼。
建物から数人の男たちが現れて彼の前に立ちはだかった。
「あ、失礼。僕は旅人ですが、すみませんが水を一杯いただければ…」
彼の前に皮袋に入った水が差し出された。喉が渇いて死にそうだ、とでも言いたげな表情で彼は一気に飲み干した。
「ぷは、ありがとうございます。ところで、この辺りに不思議な集落があると聞き及んでいたのですが、ここではないのでしょうか」
男たちは顔を見合わせた。誰一人集落の中で名も知らぬ、存在すらも薄い、ただの流浪の砂漠の旅人にいきなり村を案内してもよいものか。
彼らの間で長老は、との声に他に来たお客人の相手をしている、と返事。しばしの相談の後、中の一人が再び離れていった。
ややあって戻って来た一人は長老の意見を携えてきた。
「どうやら我らの長老があなたのことを歓迎しているらしい。客人が滞在できるところまで案内しよう」
歓迎という言葉に彼は少々驚いた。自分たちはこの世界からすれば完全なる異質な存在、どんな運命にも組み込まれていないはずなのだが。
とりあえずその言葉は置いておき、男の案内についていくことにした。
その部屋に着くと彼は早速建物を見た。
「ひえー…これはまた硬い」
「グラウスです。建物の防衛にも一役買っております」
「これ…明かり?」
「タウブですね。夜になれば太陽の代わりに部屋を明るくします」
「……………」
…この時代にとんでもないオーバーテクノロジーだ。彼は嘆息した。
剣も防ぐ硬質ガラス、おそらくは蓄光のみで電球以上の光を出せる明かり球。
いずれもこの時代にはとても合わないものだ。
だが、これだけでは終わらないのを彼は気付いていた。
この村にはアトランティス時代最大の遺物が残っているはずなのだ。
うへー、バイトのシフト変わって時間が足りません。短めで。
彼はギリシャは西、砂漠の中にアトランティスの生き残りで形成されているという集落に向けて一路大西洋を東に向かって飛んだ。
何でも一部の文化を継承しており、建物にもそれらの痕跡が見られるようだ。
そして今、その集落エルカシアに小さな一団が着こうとしている。
その一団の頭こそが、ライルの感じた戦士となる魂の生まれ変わった姿だということだ。
人の形を取り直し、砂漠越えの荷物を背負ってひょこひょこと村に入っていく彼。
建物から数人の男たちが現れて彼の前に立ちはだかった。
「あ、失礼。僕は旅人ですが、すみませんが水を一杯いただければ…」
彼の前に皮袋に入った水が差し出された。喉が渇いて死にそうだ、とでも言いたげな表情で彼は一気に飲み干した。
「ぷは、ありがとうございます。ところで、この辺りに不思議な集落があると聞き及んでいたのですが、ここではないのでしょうか」
男たちは顔を見合わせた。誰一人集落の中で名も知らぬ、存在すらも薄い、ただの流浪の砂漠の旅人にいきなり村を案内してもよいものか。
彼らの間で長老は、との声に他に来たお客人の相手をしている、と返事。しばしの相談の後、中の一人が再び離れていった。
ややあって戻って来た一人は長老の意見を携えてきた。
「どうやら我らの長老があなたのことを歓迎しているらしい。客人が滞在できるところまで案内しよう」
歓迎という言葉に彼は少々驚いた。自分たちはこの世界からすれば完全なる異質な存在、どんな運命にも組み込まれていないはずなのだが。
とりあえずその言葉は置いておき、男の案内についていくことにした。
その部屋に着くと彼は早速建物を見た。
「ひえー…これはまた硬い」
「グラウスです。建物の防衛にも一役買っております」
「これ…明かり?」
「タウブですね。夜になれば太陽の代わりに部屋を明るくします」
「……………」
…この時代にとんでもないオーバーテクノロジーだ。彼は嘆息した。
剣も防ぐ硬質ガラス、おそらくは蓄光のみで電球以上の光を出せる明かり球。
いずれもこの時代にはとても合わないものだ。
だが、これだけでは終わらないのを彼は気付いていた。
この村にはアトランティス時代最大の遺物が残っているはずなのだ。
うへー、バイトのシフト変わって時間が足りません。短めで。
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