あるとき、かみさまがにんげんをつくりました。
 にんげんはじゅんちょうにしんかしてゆき、いろんなことをおぼえてゆきました。
 そんなあるひ、かみさまはひまつぶしににんげんにたいしてよげんをしてみせました。
 かみさまからすればなんとなくいったことで、ちがったら「じょうだん、じょうだん」ですますつもりでした。
 よげんはあたりました。にんげんたちはおおよろこびでした。
 つぎのひも、にんげんたちはかみさまによげんをもとめました。
 またもじょうだんのつもりでかみさまはてきとうなことをいいました。
 それもまた、あたったのです。
 にんげんたちはおおよろこびでした。
 いかくりかえし。

 そんなひびがつづくなかで、かみさまはとうとう
 「じぶんのこえにはちからがあって、ぜったいにほんとうになる」
 とおもってしまいました。
 じっさい、いったことはいままでずっとあたっているので、そうおもうのもむりはないのですが。

 そしてあるひのことです。
 かみさまのよげんは、あたりませんでした。
 にんげんたちはいかりくるいました。
 かみさまのよげんにしたがってくらしていたのに、とつぜんそれがちがっていたのです。
 にんげんたちのなかにはかみさまをようごするこえもありました。
 たとえかみさまでも、ときにはまちがいをおこすものだ、と。
 しかし、おこっているひとびとのみみにはとどきませんでした。
 にんげんたちは、かみさまをしんじるひとびととしんじないひとびとのにしゅるいに、はっきりとわかれてしまいました。

 もちろん、かみさまはいまさら「じょうだん、じょうだん」ですますことなどできやしないということを、いまになってつうせつにかんじていました。

 それからとおくなく、かみさまはにかいめのまちがいをおかしました。
 かみさまをしんじなくなったひとびとは、それみたことか、とかみさまをしんじるひとびとをゆびさしてわらいました。
 かみさまをようごするひとびとのあいだでも、かみさまをまだしんじるというひとびとともうしんじられない、というひとびとにわかれました。
 そして、もうつぎのひには、かみさまのよげんはさんかいめのまちがいをおこしていました。
 ここまでになるともうしんじるひとはほんのわずかでした。

 それからすうじつ。
 まだたったひとりだけ、かみさまをしんじているひとがいました。
 かれはほかのひとびとにわらわれ、さげすまされ、みすてられてたったひとりになってこうやをさまよっていました。
 だれもいないのをいいことに、かみさまはかれにはなしかけることにしました。
 「そこのせいねんよ なぜまちがいをおかしたわたしをいまもしんじるのだ」
 せいねんはこうこたえました。
 「かみさま、あなたはじぶんがまちがえることがあるとはいちどもいっていません。ですからわたしははじめからよげんなどしりません。かみさまも、かみさまのままです」
 かみさまはおどろき、そしてなみだしました。
 「おれいになんでもねがいをひとつかなえてやろう」
 かみさまはせいねんにおれいをしようとおもいました。
 すると、
 「ならば わたしいがいのにんげんたちのねがいをかなえてやってほしい」
 といわれてしまいました。
 なぜ、ときくと
 「もう、だれもわたしのいうことをきいてくれない。ならばそうでないみんなのねがいをかなえたほうがすばらしい」
 とこたえられました。
 かみさまはこのせいねんをすばらしくおもい、よわってなくなったかれのはかをつくってあげました。
 そして、かれのねがいをかなえることにしました。
 ぜんせかいのにんげんたちに、かなえたいねがいをきいたのです。

 しかし、こたえはどれもがききたくないものばかりでした。
 しんじられていないかみさまなどいらない。
 だから、しんでくれ、と。
 かみさまは、あのすばらしいせいねんをおもいながら、しんでしまいました。
 めでたし、めでたくなし。


天気予報が当たりません。
ずっと雪→氷雨が降りっ放しなのですが…
一日中曇るんじゃなかったんですかい。

バイトのシフトが変わって間が短い日が週に二日になりました。
今日は一週間のうちの二回目です。
寝ます。

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