“力”がやってくる、だってさ。
 僕がみんなに向かって言うと、途端にパニックを起こす戦士たち。
 こんなんで戦士だって…笑っちゃうな。
 その中から一人だけ僕に向かって歩み寄り、そのまま脇を通り過ぎてく。
 「早く行かねばならないだろう。私たちだけでも行くぞ」
 …このまま放置してどこまで頑張れるか見物したい気もするけど、僕まで死んじゃ本末転倒ってやつだしね。
 後ろでどかぽぉぉん、とかごっしゃあぁぁん、とか五月蝿いのは放置して僕も詰め所を出た。

 とは言っても、“力”が現われるちょっと前に特殊な磁場を検出すればそれである程度予測がつくだけで正確な出現場所はわからないんだよね。
 それに、いきなり目の前に出現してくることもあるし…あー迷惑迷惑。
 少し歩いているとどうやら他の詰め所からも精鋭が出揃ってるらしく、ぽつぽつと他の戦士や魔術師も見るようになった。
 結構遠い所の詰め所の人もいるところをみると、そろそろ皆直感で出現場所を感じてるのかも知れない。
 …役に立たないね、特殊磁場検出器。直感に負けるなんてさ。

 突如目の前の建物の二階部分が爆発した。
 すわ出現かと身構える人々。建物から人が吹っ飛んで行くのが見えた。南無。
 白い光が集まって今度は竜の形をとった。“力”は現世に顔を出すときは何らかの形を一応取るけど、形のネタになったものと同じ動きをするとは限らない。
 申し合わせたのか、魔術師軍団が一斉に魔法を放つ。それに続いて突撃していく戦士一団。
 さっきの彼はというと、特殊な鏃の矢など撃っている。効くのかぁ? 結構すごい勢いで撃ってるけどさ。
 僕はといえば…パニくってた連中が使うはずだった槍を大量にせしめてきて、少しずつ空中から勢いをつけて刺しにかかってる。
 そういや言ってなかったけど僕は飛人、生まれた時から飛行魔力を身につけてる一族出身なんだよね。そのせいか戦争になると引っ張り出されやすくなっちゃう。つらいねえ、我ながら。
 話を戻そうか。
 竜の姿をした“力”はいきなり肥大化。そんなデブ竜いないと言いたかったけど、そんな間は無しに近付きすぎてた僕が今度吹っ飛ばされた。


…書くときに眠くなるのは危険ですね。
短いですが今日はここまで。

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