ドガッドガッドガッドガボッ!!
 「はーっ、はーっ、はーっ……」
 感情に任せて殴り続けて穴を空け、サンドバッグからザーと砂が溢れ出した。
 「くそっ…くそっくそっくそぉぉおおお!!」
 収まらない怒りは自分の身に向けられる。
 セーブされた出力範囲での肉体の限界を突き破るかのような感情は、この程度では無くなりはしなかった。
 ケルンは、運動場のトラックへ駆け出した。

 霧の体には紫色の感情が纏わりついていた。
 「…荒れているようだな」
 どこから見ているかは分からないが、彼の視線の先にはモニタリングされているケルン支部。
 「あいつも分かってはいるようだな。だからこそ暴走したりはしなかった」
 もう一つのこちらははっきりした視線。
 「…あれでも、大分精神的な成長が見える。喜ばしいことだと思うがな」
 「それは、まあ…な」
 霧が動き、壁面に多数設置されたモニターの他の一つに向かって視点を移した。
 「ケルンの怒りももっともだ。あれだけ道理の通らない言動を国家の頭がしているとは…世界が違えばさほど珍しいことでもないが、何にせよ誉められたことではない」
 「ただでさえ元々国事に直接たずさわる立場の人間だったそうだからな。仕方の無いこと、か…」
 そういう自分もかつてそんな立場を目指していたことを思い出し、ライルは歯噛みした。
 一呼吸ついてから創始者は体の一部を実体化させ、組織の一人に回線を繋いで呼び出しをかけた。
 (アケルナルは今…空いているな)
 視点の異なる考え方が必要だった。意見が気になるのだ。
 「ところで、次の私の任務は何かな」
 そう言えばライルは任務を受けに来たのだ。うっかり隔離世の話題に終始するところだった。
 すまんと軽く謝りを入れ、資料を渡して任務の説明をする。頷いてライルは出て行った。

 しばしの後元より人ならぬ男がやってきた。
 「例のことは見てくれたな。君よりの意見を聞いてみたいのだ」
 「ほう」
 偉そうな口調とともに彼は部屋をうろつき出した。
 どうにもこいつは思考回路がな…カオス・ウォーリーズ同士でも思考を読めると楽なのだが、そうもいかんか――創始者は思っていた。
 唐突にピタリと足を止めると先程のモニターに顔を向け、無関心がちに言い出した。
 「安い挑発を繰り返すもんだ。数打てば当たるというわけでもあるまい」
 「安い挑発…何度も証言を変えるあたりか?」
 「そうだ。間違いなく経済制裁させるつもりだな。
  ある程度までは我慢するが、自分たちで決めたボーダーを越えたあたりで本性出して攻撃を始めるつもりだろう」
 また極端な意見であるが、戦いを好む彼はそういう意見を出すものだった。
 「駄々ッ子の如き思想だな。
  だが話してる方もそんな国を相手に迎撃準備すらまともに整ってない辺り幼稚極まる。
  国民も馬鹿な意見しか言えん。軍が無ければ攻め込まれた時点で負け、自分達の命がかかってるとも気付かない…平和ボケとは恐ろしいな」
 戦乱激しい時代に生きた者の考え方だ。かの世界の平和な地域に対しての言葉とは思えないが、しかし正論ではある。
 「戦争になった場合の話は置いておくとして、そうなるように仕向けていると言いたい訳だな」
 「その通りだ」
 (結局そうなるのかね…どの世界でも人は繰り返すものか)
 黄昏色の霧が部屋に立ち込めた。
 アケルナルは少しの間、その下降気味の空気の中に身を置いたままにしていたが、創始者の用が終わったと思うと退室していった。

 時空が在るべき方向への流れに沿った争いに手は出さない。
 カオス・ウォーリーズの盟約の一つである。
 だがその心は抑え切れるのか、果たして。
 ケルンのように発散しても、完全には無くならない。
 それはやがてあるどこかの一点に向けて収束してゆく――――


北朝鮮の対応…馬鹿にしてんじゃねえぞジョソイルァァァ!
そりゃまあ、今の日本のトップも国民と意見合わないとか、
かなり問題ではありますけどねえ、
幾らなんでもそこまでチープな誤魔化しをしようとしてるというのは…
そこまで被害者家族の感情を逆撫でしたいんだか、
それとも解決済みとしてた問題をいつまでも言われるから適当に
済まそうとしているのか、どちらにしろ腐ってますよ貴様ら。
どこが解決済みなのか小一時間以下略です。
人の気持ちをどこまで無視するつもりなのか小一時間以下略です。
もう誰かぶち切れしても仕方ないかも…
いや、俺がなんですけどね…

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