人生は―冒険。

2004年11月27日 日常
 ザッ!
 はぁ…はぁ…はぁ…
 俺の息が荒い。心臓の音が聞こえる。
 闘いとは常に緊張の連続、死と生は隣り合わせ。
 ……あの連中には、そんなこと分からないんだろうな……
 羨望にも似た感情を抱きつつ自らへの嘲笑を小さく浮かべ、おれは目の前の怪物に再び肉薄する。
 怪物は鉤爪を上段から―
 おれは剣を下段から―
 ほんの僅かおれが振り抜く方が速かった。
 肉の裂ける音、感触。飛び散る体液。
 止まらない鉤爪がおれの頬を掠める。
 ぴぴっ、と飛んでくる体液の飛沫。
 何十匹もの怪物を倒しても慣れない、慣れたくもない感触だ…

 「またお前さんかい。そろそろ新しい剣にしたらどうかね」
 村の行きつけの鍛冶屋。腕の良さはピカイチだが、どうにも口うるさい。
 「生憎こいつが一番使いやすくてね、手離せないのさ」
 最もよそでは職人気質やらなんやらでもっとうるさいのがいるらしいから、まだまだマシと言うものか。
 「ふん、研ぐ方の身にもなってみろい。見ろよ、あれだけの重厚な剣がこんだけ細身になっちまってよ、使い込みすぎだろう」
 …慣れるものは慣れるもので、恐ろしいかもしれない。
 「…ま、考えとくよ」
 言って店を出た。今日もこの村で宿をとる。
 …………
 命の取り合いが日常化してるからこそ、こういった人間同士の触れ合いがいかに平和で牧歌的なのかが分かるというもの。
 明日から遠出か、当分この村には戻れないな…
 この生き方、何もかもが冒険の一部。
 冒険に、百パーセントの安全などあり得ない…

 風の噂に、時を止められた国があると聞いた。
 この次の冒険は、そこに向かうことにしよう。


ドラゴンクエスト8、発売と相成りましたね。
俺はもちろん…買ってません。PS2無いし時間もナイですよコンチクショウ。
短編中に制作陣の偉い人のセリフを借りさせていただきました。

お外がゲッターロボでも出てきそうな状態です。
素晴らしい豪風…自転車での帰りは大変でした。

今日のアクセス元。
「reflect-everyday」
巍嗣さんの日記から飛んでくる方もいらっしゃいますね。
ここから直接は向こうへ飛べないので、一度diarynoteの
巍嗣さんの日記からどうぞ。

「バッツ クラウド」
クロスオーバーSSでもお探しでしょうか。
ロクなものでなくてごめんなさい。

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