直下型投下爆弾

2004年11月19日 日常
 ヒュルルルル…
 「宮田! 逃げろォー!!」
 俺の必死の叫びも空しく――
 ゴアァァァァッ!
 爆発に戦友の四肢が散る。
 「ボサッとするな君島! 俺たちも殺られるぞ!」
 激しい目の前の死に刹那呆然としていたら、後ろから腕を強く引っ張られた。
 「あっ…」
 「『あっ』じゃねえ! 走れ!」
 そうだ、言ってる場合じゃない!
 仰いだ天に穿たれた黒点は毎瞬大きさを増していた。
 全力疾走…!
 ヒュルル…
 再び落下音が空気を切り裂く!
 「逃げ切…!」
 ルルルル……
 この感じだともう接地…
 チュゴオォォォォン!!
 「………!」
 耳が聾になりかねん爆音に笹本の叫びがかき消された。
 後ろからの爆風で体が吹き飛ばされる。
 このままでは地面に叩き付けられてしまう!
 「くそぉっ」
 体を丸めれば……
 ドザッ!
 「ウグッ」
 片腕が…折れてはいないがこの打撲ではしばらく役に立ちそうに無い。
 ザガッ!
 妙な音を立てて笹本が地面に転がった。
 あの音は…やばい。
 「っ……ぐゥ」
 痛む腕を庇いつつ駆け寄る。
 「笹本! なんとかして立て!」
 だが覗き込んだ顔はすでに蒼白。
 「しっかりしろ」
 「足が……」
 それっきり言葉が続かず、ただ苦しそうにうめく。両足が折れていた。
 「…早くお前だけでも……逃げろ。俺は…もう動けん」
 掠れた声。無理しているのがわかりやすすぎる。
 「何の…つもりだ」
 「見れば分かるだろ…負ぶってやる」
 これ以上死なれても寝覚めが悪い。
 「馬鹿野郎っ」
 後ろから笹本の拳が俺の頬を打つ。だがもう、かつての勢いはどこにも無い。
 「二人で…死ぬ気かっ」
 ………畜生。
 「生きろ…俺たちのっ…分はついででいいからっ…」
 両足以外にもやられたのか。呼吸すら絶え絶えだ。
 前方の空からはまた戦闘機がやってくる。
 「じゃあなっ…あの世とやらから見守って…やるっ」
 ついででもいいから…かよ。
 俺は…
 「…………ッッ!」
 何も言えなかった、言葉が出なかった。
 ただ俺は、子供のように手を振って…駆け出した。

 後ろからまた、爆音と爆風――――


バイトの帰りのことです…
自転車で走ってると目の前の道路にぱたたっ、と何かが降ってきました。
急いで落下物のところを避けるように動いて上を見ると…
電灯に止まったアホー鳥。
はい、うん○……危なかったです。心の底から。
鳥が鳥だけにかなりムカつきました。ちょっと嘘ですが。

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