…あのときは、悪い夢だと思ってた。
 妹が死んだ。親父が死んだ。仲間が死んだ。
 いや、オレ以外みんな死んでしまった……星ごと。
 信じられなかったさ。そもそもオレ達が住んでたところがでかいボールの上だったなんて知ってからほとんど経ってなかったしよ。
 一人だけ生きてたと思っていたあんたは、実は別次元から来た命を持たない者だって…
 何も見えなくなっていたオレを不器用なやり方で無理矢理引っぱり上げて、「どうせ生きたくないのなら」と体をあんたと同じにして。
 自分から特訓を引き受けて、本当はオレが剣を使うよりも拳で戦った方がずっと強いって見抜いてさ。
 そんでもってあれだろ。いつの間にか“カオス・ウォーリーズ”なんての立ち上げてさ、構成員が足りないからってオレの知り合いの魂集めてきて………
 ホントにめちゃくちゃだよな。どうすればそんな考えで動けんだよ。
 何? 武器無しの自分と対等以上に渡り合えるオレの方がよっぽどめちゃくちゃだって……それもそーかもな、ははっ。
 でもま、今はあんたに感謝してるよ。
 あんたのおかげで姿は違うけど昔の仲間と一緒に戦ってるみたいな感じだし、オレも自分の信じてる正義にのっかって戦えてる。
 だから…うまく言えねえけどよ。
 …これからも、よろしくな。

 え? 突然なんだ、変な奴だなって……うーん、オレも何でいきなり言い出したか分かんね。ちっとどうかしてるかもな。まあこういうこともあるだろ。
 じゃあまたな、リューク。
               ――――ケルン・ノーティ


カオスウォーリーズ短編第二弾。
ここで書くものは大抵書き下ろしということになります。
この話の主役「ケルン・ノーティ」の話の冒頭を含むそれ以前の部分は別の話として創作中です。その部分に至るまでの話はRPGツクールで作ったりしてました。
ただ制作プラットフォームがSFC版とPS版のためどうにもこうにも・・・
いずれ機会があればPCで作るかも知れませんね。

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